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川澄化と住友ベ資本提携 医療機器製品事業拡大へ 

2019年03月22日

ゴムタイムス社


 川澄化学工業は3月20日、同社と住友ベークライトが両社の医療機器製品事業の発展拡大を図ることを目的とした資本業務提携を行うことに同意し、3月20日付で資本業務提携契約を締結したと発表した。

 資本業務提携により、両社が有する医療機器製品に関する情報などを共有し、情報に基づく次世代医療機器製品の共同研究・開発の協議・検討する。そのほか両社が有する国内外における医療機器製品の拠点の相互活用や住友ベークライトが有するポリマー分析・評価技術を同社医療機器製品へ活用するなどの協議・検討も行う。 

 なお同社は、昨年6月21日開催の定時株主総会で決議された買収防衛策を有するが、住友ベークライトによる同社株式の取得は同社の企業価値と株主共同の利益に資するものであると判断し、同日開催の取締役会において、買収防衛策を適用しない旨も併せて決議している。そのため住友ベークライトは、3月26日付で同社の既存株主から同社普通株式476万2980株(発行済株式総数に対する所有割合20・76%)を譲渡とされる。

 加えて両社は、同資本業務提携契約の定めに基づき、同社の毎事業年度の定時株主総会において、住友ベークライトが指名する取締役候補者1名を監査等委員でない非常勤取締役として選任する旨の議案を提出することにも合意している。

 今後の見通しについては、資本業務提携が川澄化学工業および住友ベークライトの連結業績に与える影響は軽微なものと見込んでいるとし、状況により公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示するとしている。

 川澄化学工業は1954年に日本で初めてプラスチック製の採血・輸血セットを実用化したことを皮切りに、当時輸入品に頼っていた人工腎臓の初の国産化や日本赤十字社への長年にわたる安定的な血液バッグの供給など、日本のディスポーザブル医療機器のパイオニアとして存在感を示してきた。近年では世界初となる開窓型胸部大動脈瘤用ステントグラフトを上市、国内外で販売するなど、低侵襲の先端医療機器の研究開発に力を入れている。加えて長期ビジョン「世界を舞台にオリジナリティで存在感のある企業」のもと、昨年5月15日に中期経営計画を発表し、成長領域である血管内治療分野および新たな領域である消化器分野、癒着防止材の研究開発に資源を投入することで、より付加価値の高い事業基盤を確立することを柱の一つとして掲げている。

 一方、住友ベークライトは、日本で初めてプラスチックを製造した会社を起源にもち、「プラスチックのパイオニア」として、プラスチックの高度な機能を創出することにより、プラスチックを通じた市場の価値創造を目指している。医療機器の分野においては、1981年にそれまでに培ったプラスチックの加工技術を生かして参入を果たし、ドレナージ関連の製品に強みを有する。医療機器を含むヘルスケア事業を創生領域の一つと定めており、今後拡大する血管内治療や内視鏡治療などの低侵襲治療分野を成長領域と位置付け、対象となる製品のラインナップ拡充など積極的な展開を進めている。