カネカ 新規熱硬化型イミド樹脂を開発

2011年11月10日

ゴムタイムス社

 株式会社カネカ(本社・大阪市 社長:菅原公一)は2007年から宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と 共同で、航空・宇宙機において耐熱性能が必要な金属材料部品の代替を目的に、研究を進め高耐熱性炭素繊維強化複合材料を製造する際の成形加工性に優れた新規熱硬化型イミド樹脂を開発した。

すでに、この新規熱硬化型イミド樹脂を用いて試作した高耐熱性炭素繊維複合材料は、航空機ならびに人工衛星用の耐熱構造 部材への本格的な適用に向けた評価試験をJAXA内にてすでに開始している。

航空・宇宙機の耐熱性能を要求される構造部材(エンジン周辺構成部材等)には、200℃以上での高温条件下において発現する強度の観点からチタン合金が主に使われているが、高耐熱性炭素繊維強化複合材料を適用することで
①大幅な重量減による燃費の低減
②最適設計による強度の向上
③一体成形による部品点数の低減、コスト低減
等のメリットが得られる。同社では、環境・エネルギー分野を重点戦略分野の一つと位置づけており、将来、高耐熱性炭素繊維複合材料の適用による航空機体の軽量化が、使用燃料の低減および二酸化炭素発生の削減に貢献できるとしている。

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