全社増収も利益は明暗 ベルト3社の4~12月期

2019年02月19日

ゴムタイムス社

 ベルト3社の19年3月期第3四半期連結決算が出揃った。売上高は3社とも前年同期を上回った。海外の自動車用に加え、国内は射出成形機など一般産業用の伝動ベルトは引き続き堅調に推移した。また、搬送用ベルトも順調なことから、売上は計画通りの状況にある。一方、利益については原材料価格上昇や取引先への不具合対応により利益を落とす事業も見られた。

〈バンドー化学〉
 売上高は715億2100万円で前年同期比4・7%増、営業利益は53億4400万円で同13・4%増、経常利益は62億9600万円で同20・5%増、四半期純利益は46億5700万円で同18・0%増となった。
 自動車部品事業では、売上高が315億6500万円で同0・9%増、セグメント利益は25億1100万円で同6・1%増。地域別では、自動車生産台数が前年水準で推移した国内は、補機駆動用の伝動ベルト補機駆動用伝動システム製品の販売は増加した。海外は、自動車生産台数の減少により中国は販売が減少したが、積極的な顧客開拓に注力したアセアンでは、補機駆動用伝動ベルトやスクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。
 また、産業資材事業の売上高は262億2300万円で同8・5%増、セグメント利益は取引先への不具合対応により原価が増加した影響もあり14億7100万円で2・4%減となった。分野では、一般産業用伝動ベルトの国内は、機械受注に足踏みがみられ、産業機械用伝動ベルトも横ばいだった。また、海外は米国、中国やアセアンでの販売強化により農機用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。一方、運搬ベルトは、国内で鉄鋼向けなどの案件が増加した。

〈ニッタ〉
 売上高は669億4800万円で同21・9%増、営業利益は48億9600万円で同18・9%増、経常利益は97億600万円で同6・9%増、四半期純利益も76億700万円で同7・5%増となった。
 ベルト・ゴム製品事業の売上高は215億700万円で同8・5%増、セグメント利益は21億1100万円で29・7%増となった。ベルト製品は国内外ともに物流業界向けの需要が堅調に推移した。
 また、昨年12月末に東洋ゴム工業(現トーヨータイヤ)グループの化工品事業を株式取得した化工品事業の売上高

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