価格改定で売上最高更新 デンカの4~12月期

2019年02月07日

ゴムタイムス社

 デンカの2019年3月期第3四半期連結決算は、売上高は3102億8400万円で前年同期比5・9%増、営業利益は248億2700万円で同1・2%減、経常利益は242億6100万円で同5・3%減、四半期純利益は184億2200万円で同2・8%減となり、売上高は第3四半期連結累計で過去最高となった。

 売上高は、原材料価格の上昇に応じた販売価格の改定や、電子・先端プロダクツ製品を中心に販売数量が増加したことなどにより増収となった。

 利益面は、販売数量が増加し交易条件が改善したが、スチレンモノマーの定期修繕やヘルスケア分野などで将来に向けた先行投資による費用負担の増加などがあり、減益となった。

 エラストマー・機能樹脂部門は、売上高が1339億5400万円で同7・2%増となった。クロロプレンゴムは米国の子会社が寒波の影響で減産となるなど販売数量は減少したが、販売価格の改定が進んだ。デンカシンガポール社のポリスチレン樹脂、MS樹脂の販売も好調だった。

 通期予想は期初予想を据え置き、売上高は4100億円で前期比3・6%増、営業利益は360億円で同7・0%増、経常利益は340億円で同7・9%増、当期純利益は250億円で同8・5%増を見込んでいる。

 なお、電子・先端プロダクツ部門は、売上高が489億7900万円で前年同期比5・5%増。電子回路基板、高信頼性放熱プレートおよび高純度導電性カーボンブラックは販売数量が増加し、放熱材料向け球状アルミナの販売も好調に推移したが、電子部品・半導体搬送用部材の機能フィルムは前年並みとなり、LED用サイアロン蛍光体の販売は前年を下回った。

 

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