東洋ゴム 経常利益が大幅増に  コスト合理化販管費削減が寄与

2011年11月14日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業の2012年3月期第2四半期連結決算は売上高が前年同期比3・1%増の1478億4900万円となり、営業利益が同38・9%増の56億7800万円、経常利益は同58・1%増の34億4300万円の増収増益となった。

 北米での売上増や販管費の削減や製造コストの合理化などにより大幅な増益を確保した。

 〈タイヤ事業〉

 売上高は前年同期比7・3%増の1116億4200万円となり、営業利益は同91・7%増の48億600万円となった。

(国内新車用タイヤ)

 震災により国内自動車生産台数が減少したため、販売量・売上高とも前年同期比下回った。

(国内市販用タイヤ)

 乗用車用タイヤは震災による減産で販売量が減少したが、トラック・バス用タイヤは値上げ前の駆け込み需要と震災復興需要により、販売が拡大したため売上高は前年同期並みとなった。

(海外市販用タイヤ)

 北米市場においては、高付加価値商品の販売が好調に推移、値上げも実施され、販売量・売上高とも前年同期を上回った。

 一方、欧州市場では震災による生産本数の減少が影響し、前年同期を下回った。アジア市場では、シルバーストーン社を買収したことにより、販売量・売上高とも前年同期を上回った。 その結果、海外市場全体では販売量・売上高とも前年同期を上回った。

〈ダイバーテック事業〉

 売上高は前年同期比7・8%減の361億9500万円となり、営業利益は同62.2%減の5億7900万円と前年同期比を下回った。

(産業・建築資材分野)   産業資材分野では、標準防水ゴム・道路資材用ウレタン商品の販売が好調に推移。建築資材分野は、建築免震ゴムの引き合いが震災後急増したことにより、前年同期を上回った。

(輸送機器分野)

 自動車用部品(防振ゴム、シートクッション)が震災による自動車メーカーの減産の影響を受け、前年同期を下回った。

(断熱資材分野)

 震災復興需要として、仮設住宅・冷蔵庫向けに

硬質ウレタン原液の販売が急増したため、売上高は前年同期を上回った。

 一方、防水資材分野では、震災により市場が縮小したことや第1四半期に原材料の調達が不安定になるなどの影響があったため、前年同期を下回った。

 通期業績見通しはコスト合理化、販管費削減等の実施を見込み、営業利益を前回予想77億円から91億円に、経常利益を50億円から58億円に上方修正した。

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