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年頭所感 ランクセス 辻英男代表取締役社長

2019年01月09日

ゴムタイムス社

 年頭にあたり謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 2018年を振り返りますと、社会、経済、産業と、様々な分野において技術革新による新たな提案が行われ、より便利に、より洗練され、より人々やものが繋がる新たな世界の未来像が、具体的な形で見えてきた年となりました。その一方で、気候変動による自然災害が世界中の国や地域で報告され、尊い人命が数多く失われ、更なる課題を露呈した年でもありました。その中で、ランクセスは、特殊化学品分野のリーディングカンパニーとして、より困難な、より複雑な、より喫緊の課題に対し、化学の果たす役割をより強く認識した一年でもありました。

 弊社のグローバル事業に目を向けると、2017年度の米ケムチュラ社買収から丸1年が過ぎ、添加剤事業の拡充と、よりバランスのとれた製品ポートフォリオにより、収益性が向上し、その相乗効果がより鮮明になった年となりました。特に、添加剤事業の難燃剤分野では、人々を火災の被害から守るため、電子・電機、自動車、建築といった主要産業への導入が進められました。また、今年も「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」の構成銘柄に8年連続で選定されるなど、環境、プロダクトスチュワードシップ(つくる責任)、人材開発の各分野での取り組みで高い評価を受けました。

 また、日本での事業においても、2018年度は、米ケムチュラ社との統合による事業の成長に加え、その相乗効果による新しいビジネス機会の創出へ向けた取り組みが進められました。また、2018年度はグループ全体で進める「デジタル化」への取り組みも加速しました。日本においても、デジタル化により業務改革が前進した年となりました。

 2019年に目を向けますと、ランクセスグループとしては、アランセオとの完全分離により、「新ランクセス」としての事業活動が本格化します。より強固な財務基盤により、注力事業への投資を進めるとともに、明確なポジショニングを確立し、成長路線を推し進めていく年となります。日本においても、グローバル市場と同様に、市場変動の影響を受けにくい製品ポートフォリオへの注力、中規模市場におけるポジションの強化、革新的な製品用途の開発によって成長戦略を推進してまいります。

 2020年とその先のポスト2020年を見据えた建設プロジェクトでは、市場に適した「持続可能な発展(Sustainable Development)」を推進する製品群を引き続き提供してまいります。ランクセスの高品質な無機顔料「バイフェロックス(Bayferrox)」および「カラーサーム(Colortherm)」を通した付加価値の高い製品ソリューションにより都市や地域の持続可能な発展に貢献してまいります。

 ランクセスはまた、「新しいモビリティ(New Mobility)」を実現するための製品ソリューションを提供していきます。例えば、車両走行の電動化、運転者支援システムから自動運転に必要なインフラまで、これまでの技術優位性と経験を生かした製品の提供を進めてまいります。特に、熱可塑性コンポジットシート「テペックス(TEPEX)」や、高性能プラスチックの「デュレタン(Durethan)」と「ポカン(Pocan)」といった高性能プラスチック製品において、より高い難燃性、耐久性、優れた加工性といった付加価値の高い製品を提供し、新しいモビリティの分野に貢献してまいります。

 さらに、特殊化学品の分野では、添加剤および潤滑油事業の製品ポートフォリオの拡充により、建築、自動車、機械、電子・電気機器などの幅広い製造業への採用が広がっています。金属代替材料として樹脂への需要が増加する中、難燃剤はますます欠かせないものになっています。このような市場の要求に対し、今年度も引き続き持続可能な難燃化ソリューションを提供してまいります。

 また、「QUALITY WORKS(クオリティ・ワークス)」をテーマにしたコミュニケーションキャンペーンを今年も継続し、製品、サービス、技術、プロセスなど、製品を提供していくあらゆる過程において高い品質基準を設けクオリティを追求していきます。

 ランクセスは、2019年も引き続きグローバル企業として、持続可能な社会の発展のために持続可能な開発目標(SDGs)を実現すべく、気候および環境の保護、人々の生活向上など国内外の様々な分野での取り組みを推進してまいります。

 最後になりましたが、皆様方のご多幸とご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

辻英男代表取締役社長

辻英男代表取締役社長

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