合成ゴム特集 昭和電工 CRの需給タイト続く 開発はラテックスにシフト 品種統合・採算是正進める

2018年11月09日

ゴムタイムス社
片山グループリーダー

片山グループリーダー

 クロロプレンゴム(CR)「ショウプレン」を生産・販売する昭和電工は、需給がタイトな中、「グローバルに需給バランスを改善するほどの供給力は我々にはないが、お客様に少しでも多く供給していく」(有機製品部エラストマーグループ・片山知樹グループリーダー)として安定供給に努めている。

 CRの世界市場については、中国メーカーの新工場の稼働開始やアランセオ社が来年初めに予定する能増により、生産能力は世界で30万t超となるが、現在の需要は27~28万tと同社は見ている。同社の世界シェアは約7%で、川崎事業所(年産2万3000t)でのフル生産、フル販売が続いており、海外では既存の顧客への安定供給が困難で、国内でも需要増への対応は難しい状況だ。

 北米市場も堅調で、デュポン社の事業譲渡の後、市場シェアが固まった様相だが、需給バランスはやはりタイトで、顧客の要望に応じ切れていない。

 開発面では、CRラテックスに注力する戦略にシフトし、小規模の需要にも対応可能な同社の強みを活かしていく考えだ。

マレーシアIRGCEの同社ブース

マレーシアIRGCEの同社ブース

 東南アジアでは付加価値の高い手術手袋向けのCRラテックス需要が伸長しており、9月にマレーシアで開催された「国際ゴム手袋会議・

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