クラレの1~6月期 売上高20%伸長、営業増益確保 通期売上高は過去最高を見込む 

2018年08月08日

ゴムタイムス社

 クラレは8月9日、都内で2018年12月期第2四半期連結決算を発表、伊藤正明代表取締役社長が説明した。売上高は3013億8200万円で前年同期比19・9%増、営業利益は381億8800円で同1・1%増、経常利益は364億9000万円で同0・1%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は238億2200万円で同1・6%減となった。

 伊藤社長は売上が19・9%伸びたほか、営業利益も前年同期を上回った(約4億円)ことについて、「3月9日に買収を完了した米活性炭大手カルゴンカーボンの利益が加わったことが大きな要因」としながらも、「各事業で販売の数字が好調に推移したことも寄与した」と総括し、通期業績見通しについて触れ、直近に公表した見通しを変更しないとした上で、「18年度は売上高で過去最高を更新する見通し」だと強調した。

 18年通期連結業績見通しは売上高6100億円(同17・7%増=過去最高を更新)、営業利益770億円(同0・8%増)、経常利益750億円(同1・0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益490億円(10・0%減)としている。
同社はカルゴンカーボン買収のほか、PVBフィルム韓国工場について水溶性ポバールフィルム米国工場の生産能力増強(6月稼働開始)、光学用ポバーフィルムに関してパイロットプラントの新設(18年第2四半期に稼働開始)などを背景に上期の売り上げを伸長する方針である。

 18年第2四半期のセグメント別業績は、主力のビニルアセテート事業の売上高は1378億3500万円(同7・2%増)、営業利益は289億6800万円(同5・4%減)となった。北米工場が本格稼働したポバール樹脂は、米市場で順調に推移したほか、光学用ポバールフィルム販売量が4%増加、水溶性ポバールフィルムの従来の堅調さを維持する一方、PVBフィルムは販売増ながら原料価

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