住友ゴムの1~3月期 タイヤ好調で営業益18%増

2018年05月08日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の2018年12月期第1四半期連結決算は、売上高が2126億5800万円で前年同期比10・7%増、事業利益は142億6800万円で同17・1%増、営業利益は140億1100万円で同18・4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は76億6500万円で同10・5%減となった。

 タイヤ事業については、タイヤ事業の売上収益は、1812億7300万円、同9・5%増、事業利益は114億4800万円、同13・7%増となった。
 国内新車用タイヤは、自動車生産台数が前年同期並みで推移したが、低燃費タイヤを中心とする高付加価値タイヤの拡販により販売数量が増加したため、売上収益は前年同期を上回った。
 国内市販用タイヤは、「ダンロップ」ブランドでは耐摩耗性能と耐偏摩耗性能を向上させ、「より最後まで使える長持ち」を実現した乗用車用低燃費タイヤ「エナセーブEC204」を発売したほか、「ル・マンファイブ」などの高付加価値商品の拡販を推進した。
 「ファルケン」ブランドではブランドの認知拡大に努めるとともに、高い高速操縦安定性能と優れたウエット性能を実現した、乗用車用の新世代フラッグシップタイヤ「アゼニス・エフケーゴーイチゼロ」シリーズを発売した。また、年初の降雪の影響で冬タイヤの出荷が好調に推移したこともあり、売上収益は前年同期を上回った。
 海外新車用タイヤは、中国での自動車生産台数減少による影響はあるものの、欧州、北米のほか、新興国で納入を更に拡大したこともあり、売上収益は前年同期を上回った。
 海外市販用タイヤは、中近東での政情不安に伴う消費の低迷があるものの、景気の拡大が継続する欧州を中心に販売数量が増加したことに加えて、前第1四半期に英国タイヤ販売会社「Micheldever Group」を取得したことによる英国市場での販売数量の増加により、売上収益は前年同期を上回った。
 
 産業品他事業については、産業品他事業の売上収益は、106億1600万円、同9・8%増、事業利益は10億3000万円、同0・8%減となった。
 制振事業では、住宅用制震ユニット「ミライエ」の販売が好調に推移し、OA機器用精密ゴム部品では、主要OA機器メーカーのプリンター・コピー機生産増加により、増収。インフラ系商材においては、体育施設で民間物件での受注が好調に推移したことに加え、当第1四半期に国内テニスコート設計・施工会社「スポーツサーフェス㈱」を取得したことにより、増収となった。以上の結果、産業品他事業の売上収益は前年同期を上回ったが、為替影響などにより事業利益は前年同期並みとなった。

 スポーツ事業については、スポーツ事業の売上収益は、207億6900万円、同23・3%増、事業利益は17億8600万円、同66・3%増となった。
 国内ゴルフ用品市場では、昨年12月に発売したゴルフクラブ「ゼクシオ テン」の販売が好調に推移し、国内ゴルフ用品全体としては、売上収益は前年同期を上回った。
 海外のゴルフ用品市場においては、主に北米を中心に「スリクソン」、「ゼクシオ」、「クリーブランドゴルフ」のブランドで積極的に拡販に努めた結果、売上収益は前年同期を上回った。
 テニス事業では国内市場はほぼ前年同期並みに推移しましたが、前第2四半期に買収した「ダンロップ」ブランドの海外でのテニス事業の売上が増収に寄与した。ウェルネス事業では、コンパクトジム「ジムスタイル」の新規出店を継続したことにより、売上収益は前年同期を上回った。
そのほか、ライセンス事業も増収に寄与し、スポーツ事業の売上収益は前年同期を上回り、事業利益も増益となった。

 通期の連結業績予想については、当初予想からの変更はなく、売上高が9100億円で前期比3・7%増、事業利益は730億円で同9%増、営業利益も730億円で同8・2%増、親会社株主に帰属する当期利益は480億円で同2・2%増を見込んでいる。

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