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宇部興産経営説明会 合成ゴムはグローバルで能力増強目指す 品質不正は再発防止を徹底(山本社長)

2018年06月08日

ゴムタイムス社

 宇部興産は6月7日、都内で経営説明会を開催し、山本謙社長が17年度決算と18年度業績予想、18年度を最終年とする中期経営計画「チェンジ&チャレンジ2018」の進捗状況を紹介した。

 冒頭、山本社長は、今年2月に発表したポリエチレン製品など品質検査上の不適切行為を改めて陳謝した上で、不正行為に至った経緯や再発防止に向けた取り組み、さらに同日公表した弁護士らで作る調査委員会による最終報告書を説明した。

 調査委員会を設置した理由について、山本社長は「外部の目を通じ、不正行為の原因を徹底的に究明するとともに、調査委員会の指摘を真摯に受け止めている」と述べ、グループ内に品質を統括する部署を設けるなど再発防止の徹底に努めていく考えを示した。

18年度の事業戦略を説明する山本社長

 続いて、17年度決算の説明では、堅調な需要を背景に化成品で価格是正を実施したこと、原燃料価格が上昇したことが寄与し、売上高は6955億7400万円で前期比12・8%増となった。

 利益面では、石炭価格上昇の影響を受けた建設資材、エネルギー・環境が減益となったものの、化学部門では需要増に加え、合成ゴムやラクタムなどスプレッドの大幅な改善、セパレータやポリイミドなどの拡販、さらに17年度はアンモニア工場の定修がなかったことで、化学部門は大幅な増益となった。

 これにより、営業利益は502億5000万円で同43・7%増だった他、経常利益は507億2800万円で同52・1%増、当期純利益は316億8000万円で同31・0%増。経常利益、当期利益は過去最高益を記録した。

 18年度の業績予想では、ナイロンなど化成品の拡販や建設資材の価格是正などを考慮し、売上高は7400億円で同6・4%増を見込んでいる。

 一方、合成ゴムやラクタムのスプレッドが一時期に比べて落ち着くことや、石炭価格の高止まり、また18年度はアンモニア工場が定修を迎えること踏まえ、営業利益は440億円で同12・4%の減益を予想。

 セグメント別に見ると、化学部門の18年度売上は3200億円(17年度は3054億円)、営業利益は225億円(同289億円)、建設資材の売上は2500億円(同2388億円)、営業利益は125億円(同123億円)、機械の売上は1000億円(同901億円)、営業利益は60億円(同55億円)、エネルギー・環境の売上は800億円(同713億円)、営業利益は25億円(同23億円)などとなっており、ほぼ全てのセグメントで増収の見通しだが、「合成ゴムやラクタムの17年度のスプレッドは一時的なもの」(山本社長)とし、化学の18年度は減益を予想している。

 中期経営計画の進捗について、今中計で一番のポイントと挙げる「化学部門の復活」では、「一定程度復活した」(山本社長)との認識を示した。ただ、品質不正問題を受け、化学部門の18年度は品質問題を含めた足元の事業基盤をしっかりと固めるとともに、16年度と17年度に実施した大型投資の成果を刈り取ることで、中計最終年度の営業利益目標200億円のさらなる上積みを目指す。

 セグメント別の事業戦略に関しては、化学部門では、合成ゴムは海外生産拠点との連携強化、品質差別化・特殊化による価値を創出していく。また、ナイロンはスペインでの能力増強効果を最大限取り込む。セパレータは堺工場での能力増強により収益力を最大化していく方針。

 このうち、合成ゴム事業部では、戦略顧客との連携強化を掲げ、マレーシアの合弁会社(LUSR)では5万tから7万2000tに能力を増強、タイのTSLも増産、さらに今後は第5工場(環太平洋エリア)の建設を検討するなど、アジアを中心に欧州や米国でのグローバルで成長を遂げるための長期的な

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