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大阪ソーダ 新中計「BRIGHT―2020」策定 売上高1300億円目指す

2018年05月10日

ゴムタイムス社


 大阪ソーダは5月8日、同社グループが2018年度から2020年度までの3ヵ年の新たな中期経営計画「BRIGHT―2020」を策定したと発表した。

 新中計では「新成長エンジンの創出」「海外収益基盤の確立」「事業構造改革の完遂」を基本方針に掲げ、2020年度に連結売上高1300億円、経常利益110億円、ROE10%以上の達成を目指す。また、基盤事業の強化、増強投資や新事業分野への進出のため、3年間で300億円の投資を計画する。

 新成長エンジンの創出については、2020年度に新製品比率20%の達成を目指す。機能化学品、医薬品関連で新規事業展開、川下展開を推進し、研究開発分野で新製品開発、早期上市に取り組む。マーケティング、開発、生産から上市までを統括する組織を新置し、上市化のスピードアップ、新事業創出力の向上を図る。

 機能化学品では、UV硬化素材、コンパウンド事業を次世代の成長エンジンと位置づけ積極投資を行うとともに、アクリルゴム、ノンフタレート型アリル樹脂「ラドパー」など新規事業の拡大により、さらなる成長を目指す。また、関係会社と連携し合成ゴム、熱硬化性・熱可塑性樹脂などの特殊コンパウンドにおいて新製品を創出する。

 医薬品関連では、医薬品精製材料において、分取用シリカゲル分野でのポリマーコートゲルの開発や抗体医薬精製用アフィニティゲル、カラム事業を軸に事業領域の拡大を目指す。

 新製品開発では、研究開発分野において、ゲル電解質やLiB正極用水系バインダなどのEV・電池関連素材の上市化、ならびに次世代素材であるカーボンナノチューブ(CNT)の製造技術の確立、量産体制構築と、CNT応用製品の上市化を目指す。また、UV硬化素材におけるアリル・アクリレート化合物の開発、CNT樹脂コンパウンドや特殊樹脂コンパウンドなどの新製品開発に取り組むとともに基礎化学品分野での高付加価値製品の開発にも注力する。

 海外収益基盤の確立は、2020年度に海外売上高比率30%の達成を目指す。海外事業本部を中心に海外現地法人を活用し、技術サービスの向上、製品別成長戦略を推進し、同社のグローバルニッチトップ製品群の世界シェア拡大を図る。また、既存事業の川下展開、周辺事業領域への進出をはじめ、将来の成長に向けた海外生産拠点設立や事業提携を中心とした海外投融資へ積極的に取り組む。

 機能化学品では、合成樹脂においては、従来のダップ樹脂に加え、「ラドパー」の上市により欧米市場での拡大、プラスチック用UVインキ用途への展開を図る。合成ゴムにおいては、主力であるエピクロルヒドリンゴム、アクリルゴムにおいて、中国・インドなどの新興国需要の取り込みや新規グレードの充実など、需要の深耕に注力する。アリルエーテル類においては、販売エリアの拡大と新用途開拓により世界トップシェアのポジションを強化する。また、需要増加への対応ならびに安定供給のための能増など、重点的に経営資源を投入する。

 医薬品関連では、医薬品精製材料において、新興国需要に対応したエリア戦略と当社海外ネットワークの活用による技術サービスの強化ならびに新規用途開発を行い、さらなる世界シェアの拡大を図る。さらに、アジア市場を軸としたカラム事業の拡大、ポリマーコートゲル技術の活用による新製品開発により、海外での事業領域を拡大する。

 事業構造改革の完遂については、①技術革新による生産性向上、②基盤事業の強化、③事業採算重視の体制へのシフト、④業務改革・組織の再編成、⑤関係会社の管理強化の5つを柱とする。

 投資計画については、戦略投資(既存事業の能力増強、新製品・新規事業の創出)に150億円、事業構造改革・維持投資(IoT・AIの導入等)に100億円、M&A・事業提携投資等に50億円の合計300億円を計画する。

 現在進行中の中期経営計画「NEXT FRONTIER―100」は18年度が5ヵ年計画の最終年度で、グループビジョンの実現に向けて、スペシャリティケミカルならびにヘルスケア事業領域の拡大強化に取り組んできた。この間、医薬品精製材料や合成樹脂・合成ゴムなどのグローバルニッチトップ製品群の伸長により事業を拡大し、18年度は過去最高益の更新を計画しているが、生活関連商品および商社部門での事業方針の転換ならびに新製品上市の遅延等により、現中期経営計画の業績目標は未達となる見通しだ。

 この状況を踏まえ、同社グループは2020年度を節目の年と捉え、新中計を策定した。事業構造改革を強力に推進し、戦略をより具体化することで、グループビジョンである「スペシャリティケミカルで収益をあげる存在感のある会社」の実現に向けて、さらなる企業価値の向上を図る。

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