【コラム連載シリーズ】創業者山田猪三郎の軌跡【10】~気球製作所豊間清氏

2018年04月05日

ゴムタイムス社

創業者山田猪三郎の軌跡 

 今回は、曽祖父の故郷和歌山にある顕彰碑とそれにまつわるお話しをしたいと思います。

「顕彰碑」

 和歌山市新和歌浦の高津子山に続く道をしばらく上っていくと和歌浦湾を一望に眺められる場所の左手に高さ約5メートルの大きな石碑が立っています。その石碑こそが1929年(昭和4年)4月8日に、旧徳川紀州候をはじめ地元有志の方々により建てられた曽祖父の顕彰碑です。上部には飛行船のレリーフがあり、当時の枢密顧問官鎌田栄吉氏によって書かれた碑文は、「君は帝国航空界の先覚者たり」から始まり、曽祖父の生涯の業績が詳しく刻まれています。

 この顕彰碑のレプリカが弊社の構内にも建てられています。しかし高さは1・5mほどの物です。

 また、猪三郎は1963年(昭和38年)9月の航空神社(東京新橋航空会館屋上)例祭において、航空界への功績の功により航空神社にも合祀されました。

 航空神社の分霊は、羽田空港第一ターミナルの到着ロビーの一角にもあります。

「木村秀政先生」

 私の書棚に、父からもらった1977年(昭和52年)4月号の月刊誌「航空ジャーナル」があります。

 本号で、木村秀政先生が7ページにわたり「山田猪三郎の生涯-先覚者の歩いた茨の道」を出筆しています。

 私が木村秀政先生を存じ上げたのは、1966年(昭和41年)2月4日の全日空機羽田沖墜落事故の事故調査団長を勤められて以来、TVなどにたびたび登場なさっていたからです。晩年には毎年琵琶湖で行われている鳥人

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