上場ゴム企業の4~12月期 営業益は2割増加

2018年03月01日

ゴムタイムス社

 主要上場ゴム企業の2018年3月期第3四半期連結決算が出揃った(日東化工は非連結)。JSRと日本ゼオンの合成ゴム2社を含む22社の決算は、国内で自動車生産が好調に推移したことや中国・アジア市場も比較的好調だったことで、増収企業が21社(95%)と前年同期の6社に比べ大幅に増加した。

 住友理工とJSRは国際会計基準(IFRS)を採用していることから、便宜的に売上高には売上収益、経常利益は税引前利益の数値を使って集計した。

 増収企業のうち、売上高が2桁増となった企業は、前年同期が1社だったのに対し今期は8社に上った。前々年同期との比較でも6社増え、今期は販売が好調だった企業が多かったことを伺わせる。

 利益については、営業増益になった企業は13社(59%)で前年同期から1社減り、前々年同期との比較では5社減少した。2桁増となった企業も9社で前年同期と変わらず、前々年同期との比較では2社減っており、売上高ほどには利益が伸びなかった企業が多かったことが示された。

 ただ、22社合計の売上高は2兆6309億1700万円で前年同期比8・7%増、営業利益は1855億4000万円で同21・2%増と、合計では大幅な伸びとなっている。

 これは、前年同期はNOK・日本ゼオン・JSRといった絶対額が大きい企業が減益となったのに対し、今期はそれらの企業が増益となったためである。

 ただし、第2四半期時点では増益だった豊田合成が減益に転じ、第2四半期時点でも減益だった住友理工の減益幅が拡大したことなどにより、第2四半期時点に比べ増益幅は10ポイント程度減少した。

 経常利益は2061億4800万円で同21・5%増。第2四半期時点では営業利益を大幅に上回る伸びとなっていたが、円高が進行したことで営業利益とほぼ同じ増益幅に収まった。

 四半期純利益は1154億4100万円で同13・6%増。前年同期は

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