【新年インタビュー】藤倉ゴム工業 森田健司社長

2018年01月09日

ゴムタイムス社

 藤倉ゴム工業の今期中間決算は、経常利益が前期比2・4倍となるなど好調だった。昨年4月に第5次中期経営計画をスタートさせ、積極的に設備投資を行っている森田健司社長に、新中計の手応えや新年の抱負などを聞いた。

 ◆17年を振り返って。

 第2四半期決算の数値が良く、通期予想を上方修正した。良かった事業は3つあり、1つ目は自動車産業向けと住宅設備向けが主体の工業用品で、国内受注が予想を上回った。また、不良損金半減への取り組みの成果が現れてきた。

 2つ目は制御機器だ。半導体は市場自体が良くなっており、医療向けも含めシリンダー・レギュレーター関係の受注が旺盛だった。液晶については、大手メーカーに納入している液晶露光装置の除振台の受注が、有機ELの生産増もあって中国市場を中心に拡大した。

 3つ目はスポーツ用品のゴルフシャフト。付加価値の高いアフターマーケット品のメーカー採用率が上がったことで利益を押し上げた。

 ◆新中計の手応えは。

 ほとんど全ての月で、売上高が予算を上回ったことが示すように順調だ。このため、最終年度の20年3月期に売上高356億円、営業利益27億円、営業利益率7・6%という目標は達成可能だと見ている。重要なのはその先で、次期中計をどう進めていくかを固め始めなければならない。

 現在の中計の設備投資のテーマは、「海外拠点の増強」、「稼ぐ力の強化」、「新規事業開拓」だ。この3つに投資するため、当面は毎年20億~30億円の出資を覚悟している。

 なぜなら、これはステップアップのために必要だからだ。例えば、海外拠点の増強については、現在の海外売上高比率34%を50%程度まで向上させないと、他社と互角に戦っていけないのではないかと考えている。

 ◆課題は。

 昨年、従業員との

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