【新年インタビュー】ニッタ 新田元庸社長

2018年01月09日

ゴムタイムス社

 20年に連結売上高800億円を目指す中長期経営計画を推進しているニッタ。上半期で売上、利益共に過去最高を更新した新田元庸社長に、17年の振り返り並びに今後の展望や年始の抱負などを聞いた。

◆17年を振り返って

 上半期は売上、利益共に順調に推移した。通期でも、これに応じて順調に推移すると見ている。足元の業績も順調に推移しており、半導体、通販などの物流、ロボット、工作・建設機械などが下振れする兆候は今のところはない。今後も大きく後退することはないと思う。

 中計「V2020」フェーズ2の3年目として、売上目標700億円に対して709憶円に、営業利益率7%に対し、7・3%に、海外売上比率は相対的に国内売上比率が上がったために未達になるかもしれないが、数字的にはほぼ計画を達成する見込み。フェーズ2で取り組んでいた「三大チャレンジ」についても、ほぼ計画通りにできたのではないかと思う。

 一つ目の新製品・新事業の創出については「ニッタ・イノベーション(NI)」活動の仕掛けの成果が出ている。お客様のニーズの発掘を図る活動も具現化してきて、新事業・新製品創出に向けて、面白い製品が出てきている。

 二つ目のグローバル化の推進については、タイの新会社、米国での大規模な拡張、日本での新設備や拡張など、かなり積極的に投資した。グローバルビジネスの運営においても、マネジメントの現地化が進んでおり、国内のスタッフのグローバル化も含め、かなりよくなっている。

 三つ目のトータルコスト競争力の向上については、事業部毎にきめ細かな改善をさらに続けていく。「1/2運動」も3年目となり、成果発表会では半年規模の業務を3ヵ月で回せるようになった事例も出るなど、大きな成果が出ている。

◆国内での買収が続いたが

 浪華ゴム工業では、業務改善の知与、経理などの機能部分でのサポートを続けている。100%子会社として半年になるが、順調に推移している。

 東洋ゴム化工品から事業を継承したニッタ化工品も、年明けからニッタグループの一員として正式にスタートした。既に技術者の交流も始めているが、様々な可能性があり今後の展開に期待している。

◆18年に向けて

 働いていて楽しいと思える、そして夢を持つことができる会社にしていきたい。

(アングル)
 品質不正に関して、新田社長は「同じ仕組み、同じシステムで続けると、やり方の中で錆が出てくる。一度作り上げたら完成ではなく、改善を続けていく。常に活性化していくのが大事だと思う」と見解を示した。[/hidepost]

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