ダイキン イタリアのフッ素樹脂コンパウンドメーカーを買収

2017年08月31日

ゴムタイムス社

 ダイキン工業は8月31日、イタリアのフッ素樹脂コンパウンドメーカーであるヘロフロン社の買収に合意したと発表した。

 同社経営陣が保有する全株式を取得し、必要な手続きを経た上で10月末に買収を完了する予定。

 ヘロフロン社は、さまざまな材料を配合して、高性能の樹脂に仕上げるコンパウンドメーカー。自動車、建機、電力、化学工業など幅広い分野向けに、高機能・高付加価値のフッ素樹脂ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を中心とした樹脂コンパウンド、マイクロパウダーなどの製品ラインアップを有し、欧州を中心に事業を展開している。

 ダイキンは、PTFEなどの各種フッ素樹脂をコンパウンダーなど樹脂の成型加工会社に供給している。この買収により、同社はフッ素樹脂のコンパウンド事業に参入し、ヘロフロン社の樹脂コンパウンド製品およびマイクロパウダーを同社のグローバル販売網を活用し拡販することが可能になる。さらに欧州の自動車メーカーとの関係をより強化し、顧客ニーズにあわせた商品開発を加速することで、フッ素ゴム、冷媒とあわせ自動車向けのフッ素材料の拡販も実現していくとしている。

 自動車では樹脂の利用拡大による部品の軽量化や小型化、低燃費化が進んでいる。それに伴い耐熱、耐摩耗などフッ素材料を活用した機能強化のニーズが高まっている。その動きに対応するため、同社は商品開発、テクニカルサービスを強化していくことで、フッ素樹脂・ゴム事業のグローバルでの売上高を2020年に1000億円に伸ばす方針。

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