下水道展’17東京 ゴム企業は耐震補強中心に提案

2017年08月03日

ゴムタイムス社

 下水道に関する設計や建設、管理資機材などを展示紹介する「下水道展’17東京」が8月1~4日、日本下水道協会の主催で東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。今回は「下水道、くらしを支え、未来を拓く」をテーマに350社・団体が出展。ゴム関連企業は耐震補強を中心に製品や工法などを紹介していた。

 ◆早川ゴム
 DCJボックスカルバート協会と併設する形で展示を行った。

 ボックスカルバートとは、地中に埋設される箱型の構造物(函体)のことで、これをつなぎ合わせて道路や水路、共同溝などを構築する。

 同協会のボックスカルバートの開発には、会員として早川ゴムも参加し、函体の継手部に同社の特殊ゴムリングを使用していることから、こうした形での出展となった。

 ブース内の同社コーナーでは、既設管渠を内面から耐震性管路に改修する止水可とう継手「サンタックINジョイント」、水処理場構造物などを対象とする後施行タイプの止水可とう継手「サンタック改修工法シリーズ」を、実物大の模型を使って紹介していた。

 ◆シバタ工業
 衝撃を緩和するゴムと異素材を複合させることで新たな機能を持たせた「インパックス・シリーズ」の新製品「ボード」「ジョイント」や、後付け伸縮可とう継手・耐震止水板の「RNジョイントシリーズ」などを展示した。

 インパックス・ボードはクッション性と耐摩耗性のあるゴム・繊維構造で、下水道ではコンクリートの摩耗・損傷対策として使われる。通常のラバースチールに比べ軽量であることから、簡易に設置できるのが特徴だ。

 インパックス・ジョイントは衝撃力を緩和する機能を持つゴム・チェーン構造。衝撃によるチェーンの破断防止用緩衝材として、マンホールの飛散防止対策などでの用途が考えられている。

 ◆西武ポリマ化成
 コンクリート構造物用後付け式ゴム伸縮可とう継手「ビーシージョイントRE―2型」を中心に展示を行った。

 RE―2型は、ベースとなったRE型がゴムに穴を開けて固定する方式だったのに対し、押さえ金具で固定する方式とした。これにより、構造物内の鉄筋への影響が避けられるようになった。

 従来は許容変位量が100mmと200mmの2種類だったが、新たに巨大地震に対応する300mmタイプを開発。現在ではRE―2型が主力となっている。

 ブースでは、東日本大震災で効果を発揮したRE型や、ゴム可伸縮可とう管「スーパージョイントSJ―K」などの現地調査報告をパネルで紹介し、性能をPRしていた。

 ◆ユーシー産業
 排水管路の耐震・耐沈下対策の塩ビ製フレキシブルパイプ「エバフリー」を、実物を使った接続モデルと実際に変位させて効果を見せる装置で紹介した。

 エバフリーシリーズには屋内用のAFP型、屋外用のBFP型、埋設用のCFP型がある。今回展示したのは、CDP型で、接続モデルでは本管につなぐ取付管として提案を行った。

 同シリーズの特徴は、

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