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不二ラテックスの17年3月期 増収も営業益は16%減少

2017年05月15日

ゴムタイムス社


 不二ラテックスの2017年3月期連結決算は、売上高は72億3000万円で前年同期比4・7%増、営業利益は5億5000万円で同15・7%減、経常利益は5億700万円で同10・9%減、親会社株主に帰属する当期純利益は3億9200万円で同3・4%減となった。

 セグメント別で見ると、医療機器事業の売上高は20億9800万円で同5・8%増。セグメント損益は、生産合理化投資を継続的に進める中で一定の増産・増収効果は認められたものの、製造ライン改造等による稼働率の低下や減価償却費負担等により、2100万円の損失(前年同期は1800万円の利益)となった。

 商品別では、主力のコンドームは、国内市場においては大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストアを中心とした販売チャネルの拡大および新規ルートの開拓に加え、ネット販売についてもWeb広告の展開や販売体制構築を重点的に推進した。また、ドラッグストア、量販店とのタイアップ企画や販促キャンペーンの展開や、SNSを媒体とした販促活動にも注力した。マーケットリサーチの展開、店頭販売協力体制の強化、定番品の確保、周辺カテゴリー商品の新規投入を進めシェア拡大を推進した。

 国内市場では依然として消費の減少傾向、価格競争、価格の2極化が続いた。また、ここ数年来の天然ゴムに代わる新素材製品のシェア上昇傾向も続いた。新素材コンドームは継続的に販促を強化すると同時に、新製品を投入しラインナップの充実を図った。天然ゴム素材製品を主体とする同社は厳しい展開を余儀なくされたが、新素材商品の底上げもあり増収となった。

 また、冷却商品は売れ筋アイテムへの絞込みが奏功し売上、利益とも前年水準を維持した。

 一方、輸出については、アジア地域・欧州を中心とした日本製高品質をアピールした提案と新規開拓を継続。継続的な営業活動と生産体制再構築の取り組みが奏功し、安定的な受注が可能となり大幅な増収となった。

 メディカル製品は、医療現場での感染防止意識の高まりにつれて、超音波診断装置等のプローブカバー(感染予防製品)、内視鏡用の医療バルーンを中心として引き続き堅調に推移した。また、医療現場のニーズに応えるべく開発したアレルギーフリー新素材製品は市場の認知度も上がり、引き続き堅調に推移した。

 精密機器事業では、売上高は45億1900万円で同6・2%増となった。セグメント利益は、工場増設による生産合理化をベースとした原価低減が実現する一方、海外での利益率の高い製品の販売比率低下や、工場増築に関連した修繕費等の一時的負担が利益を圧迫し、9億2300万円で同2・3%減となった。

 主力のショックアブソーバおよびロータリーダンパーは、継続的な提案営業の展開や景気回復に伴い引き続き受注は堅調に推移した。

 国内市場においては、ユーザー評価の高い主力製品の小型ショックアブソーバおよび小型ロータリーダンパーが、製品バリエーション強化と性能面の進化により、売上と利益に安定的に寄与した。従来から主要な市場として位置付け、重点的に市場開拓を継続している住宅設備関連は、上半期の生産調整の影響も払拭され大幅な増収となった。家電、複合機関連、自動車関連の分野でも受注は堅調に推移した。

 また、一般産業用生産設備の分野では下半期より設備投資が徐々に回復し、産業用向けショックアブソーバは大幅な受注増となった。海外市場では同社の大手取引先の生産調整により受注が伸び悩み、前年を下回る実績となったが、新たな顧客からの受注増加が見込まれる。また、拡大する国内外の受注に対応すべく、生産能力の増強に向けた工場の増設が完了し稼働を開始した。

 同連結会計年度についても、従来から推進している製造ラインの全自動化・半自動化、加えて増産に向けた自動化ラインの新規投入による製造原価低減、人員の適正配置を含めた生産効率化と製造経費の低減、販売費節減への継続的取り組みを行い、コスト圧迫要因の吸収に注力した。

 SP事業では、売上高は5億300万円で同2・7%減となった。セグメント利益は、2300万円で同86・0%増となった。

 ゴム風船が主力となる販促用品市場はニーズの多様化と市場の縮小が続いたが、景気が回復する中、広告販促活動やイベント等が徐々に増加した。従来から継続している提案営業をベースにした新たな企画商品の提案が評価され、新規の大型案件の受注が実現した。主力のゴム風船およびフィルムバルーンの受注も徐々に回復。売上はやや苦戦したが、新たな制作委託先の開拓や物流の見直しによるコスト削減が奏功し増益となった。また、下半期には売上、利益とも底を脱し回復基調に転じた。

 その他では、売上高は1億900万円で同29・5%減。セグメント利益は、減収となったものの一定の利益率を確保し、1500万円で同51・0%の減益となった。

 2018年3月期の連結業績予想は、売上高が76億円で前期比5・1%増、営業利益が7億4000万円で同34・5%増、経常利益が6億7000万円で同32・1%増、親会社株主に帰属する純利益が4億7000万円で同19・7%増を見込んでいる。

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