アキレスの4~12月期 減収も営業益35%増加 国内向け車両内装用資材など伸びる

2017年02月10日

ゴムタイムス社

 アキレスの2017年3月期第3四半期連結決算は、売上高が627億1800万円で前年同期比3・8%減、営業利益は18億4400万円で同35・3%増、経常利益は21億4300万円で同18・2%増、四半期純利益は15億4000万円で同33・1%減となった。

 シューズ事業では、高機能スーパークッション「ソルボセイン」を搭載した「アキレス・ソルボ」は好調に推移したが、主力のジュニアスポーツシューズのトップブランド「瞬足」は新シリーズを展開したものの、海外ブランドの台頭などにより苦戦。キャラクター商品の売上も伸びず、シューズ事業全体では前年売上を下回った。

 これにより、シューズ事業の売上高は124億4800万円で同9・2%減、セグメント損失は10億1800万円(前年同期はセグメント損失5億7500万円)となった。

 プラスチック事業では、車両内装用資材は国内向けが採用車種の増産により伸長し、中国・北米マーケット向けも堅調に
推移したが、円高による外貨建売上高換算の影響により、全体では前年売上を下回った。

 フイルムの国内事業は電材用と印刷用が好調に推移し、前年売上を上回った。輸出関係は窓用は好調だったが、電材用で苦戦し前年売上を下回った。北米事業は医療用が好調に推移したものの、文具用は苦戦した。

 農業分野は生分解用が好調に推移し前年売上を上回った。建装資材の床材・壁材は新柄投入拡大の成果により、前年売上を上回った。引布商品は官公庁向けエアーマットや内需用ゴム引布が好調だったが、内需向けボートが伸び悩み、前年売上を下回った。

 この結果、プラスチック事業の売上高280億5300万円で同2・8%減、セグメント利益は25億6500万円で同38・4%増となった。

 産業資材事業では、ウレタンは寝具・車輌用など主力商品が好調に推移し、包装資材用も伸長して前年売上を上回った。

 断熱資材は住宅、土木、畜産向けで回復が見られたものの、ボード製品は断熱機器関係、システム製品は建築向け、パネル製品は仮設ハウス向け、スチレン製品は一般ブロックが低迷し、いずれも前年売上を下回った。

 工業資材は静電気対策品が半導体分野向けで海外顧客の新規需要獲得が進んだが、在庫調整と国内向け主要製品の減少で、前年売上を下回った。

 これらの結果、産業資材事業の売上高は222億1600万円で同1・9%減、セグメント利益は19億3900万円で同18・8%増となった。

 通期の連結業績予想については、当初予想の売上高を下方、利益を上方修正した11月8日発表の予想から、各利益項目をさらに上方修正した。売上高は870億円で前期比1・5%減、営業利益は21億円で同12・5%増、経常利益が24億円で同0・2%増、純利益は17億円で同33・2%減を見込んでいる。

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