フコク物産 創立70周年 開発型商社でさらに飛躍

2017年02月13日

ゴムタイムス社

フコク物産 創立70周年

フコク物産 70周年

 

 社長インタビュー
 医療・介護分野に注力 ― 創立70周年に寄せて ―

 工業用ゴム製品の専門商社として1947年(昭和22年)創業のフコク物産は、今年5月に創立70周年を迎える。木部美枝社長に70周年を迎えての感想はじめ、今後の事業戦略を聞いた。

木部社長 ■70周年を迎えてのご感想を。

 昭和22年創立以来、本年5月をもちまして、 創立70周年を迎えることになります。
 弊社は戦後すぐに創立され、創業者、2代目、3代目の長きに渡り、経営を行ってきましたが、そのなかで、弊社にとって幸運だったのは、創業者の木部清が優良企業様との関係を築きあげたことで、ビジネスモデルを構築したことが非常に大きかったのではないでしょうか。
 また、2代目木部清敬が海外事業展開の礎を築いたことも弊社にとって大きなことだったと思います。

 ■海外事業展開が加速しています。

 弊社が平成6年に中国・香港に展開してから、20年以上経ちます。その後、平成13年にインドネシア、中国・東莞、平成14年に中国・上海、中国・蘇州、そして、中国・合肥に合弁会社など、海外展開を加速させてきました。最近では、平成25年にタイ・バンコクに貿易商社を設立、昨年、ムロオカ産業様と提携させて頂きタイにブロー工場を開設しました。
 弊社としては、早くから海外に進出し、海外事業の地盤を作ったことが今でも優良企業様とのお付き合いが続いている要因ではないでしょうか。今後も中国やアセアン地区を中心に海外展開を強化していくことに変わりません。

 ■一方、国内の事業活動は。

 昨年度は関西地区の拡販のため大阪営業所を新大阪駅近くに移転したほか、静岡工場内に「シーリングデバイス開発センター」を研究所として開設しました。営業活動面ではグローバル化及び組織の枠を飛び越えた「横断的拡販活動」を展開するとともに、物流事業の拡大と強化、人材の発掘及び教育の強化などに取り組んできました。
 弊社が目指すのは、「開発型商社」。単に商品を右から左に流すのではなく、我々が取引に介在することで何らかの付加価値を生み出すことを目指しています。そのために技術部や品質管理部の組織を拡大するとともに、個々の人材育成強化を図っています。弊社が目指すべき「開発型商社」としての対応ができる人材育成・雇用は何より重要です。専門知識を持った人材、海外展開に伴うグローバル人材、女性の活躍の場も増やしております。

 ■次世代に向けた事業戦略は。

 弊社は新中期経営計画「FG25」(15年6月~25年6月)をスタートさせております。この中計は10年のスパンをとり、フェーズ1~3に分けて進めていきます。その中計テーマは「海外、産業、医療介護分野での成長が鍵」。「コンダクターとして価値を創造する会社」、「人材で勝負する会社」、「社員を大切にする会社」の3つの柱を置き、顧客評価ナンバーワンを目指していきます。中計の進捗状況としては、フェーズ1の目標は達成できる見込みです。

 ■その医療・介護分野への取り組みは。

 医療・介護分野は、工業分野をさらに展開した上で、今後強化していく分野です。静岡工場内に開設した「シーリングデバイス開発センター」では医療分野の製品開発を積極的に進めていきます。先駆者として開発を進めているマイクロ流路も、同センターで行っています。
 また、住友理工様の体圧分布測定センサ「SRソフトビジョン」、胸骨圧迫訓練評価システム「しんのすけくん」については、弊社が総代理店として弊社特販営業部と住友理工様の健康介護事業室と二人三脚で、北は北海道から南は九州までのネットワークを使い取り組んでいます。今後も使用頻度が高い機器の開発を住友理工様とともに進めていくことで、医療・介護分野に注力していく計画です。

 ■今後の同社の企業としてのありたい姿は。

 やはり、企業として経営している以上、社会貢献は最重要だと捉えております。
 弊社はこれまで周年事業に際し、社会貢献活動として地域への寄付等を行ってきました。今回も創立70周年を迎えることにあたり、社会貢献事業のひとつとして、しんのすけくんを東京消防庁に寄贈しました。
 また、地元の大田区では、洗足池公園に平成30年開館予定の勝海舟記念館に展示する資料を購入する費用のお手伝いをさせていただくことで地元に貢献していきます。今後も地域に社会貢献できる企業であり続けたいと考えております。


 

 創立70周年式典
 顧客評価CSナンバーワンを目指す

 フコク物産の創立70周年記念式典は新年賀詞交歓会と合わせ1月27日、午後5時から東京港区のグランドプリンスホテル新高輪3階「天平」で開催された。

 記念式典には主要取引先の住友理工はじめ、住友ゴム、住理工ファインエラストマー、日東工器など取引先各社の代表ら総勢210名が出席した。

 冒頭、あいさつに立った木部美枝社長は、「私どもフコク物産は国内に11拠点、海外に6拠点を有し、グローバルネットワークを生かした開発型商社として顧客の求める価値ある情報、商品、サービスを提供していくことを経営理念としています。既存の仕事を大切にしつつ、将来に向けての拡販事業を創出して参ります」とあいさつした。

 その上で、2025年に向けたフコクグローバルビジネスの中期経営計画「FG25」の目標達成をめざし、新年度の標語として「FG25 社会の変化、フコクの変化、スクラム組んで創ろう未来」を掲げた。

祝辞を述べる住友理工西村会長 この後、来賓を代表して住友理工の西村義明代表取締役会長兼CEOがあいさつに立ち、「住友理工とフコク物産さんとのお取引が1949年にオオタ自動車にエンジンマウントを納入しスタートして以降、68年の長きにわたり、当社の主力製品である自動車用防振ゴム・ホースをはじめ産業用ホース、鉄道用防振ゴム更には高機能精密ゴムな製品などでのお取引をさせて頂いております」と両社の深い結びつきを強調。 

 「当社の主要株主としての事業運営においてもご協力をいただいており、まさに運命共同体としての時をともに過ごしてまいりました。

 創業者である木部清社長のサポートを頂いた防振ゴム事業は軌道に乗りました。フコク物産さんの貢献なしに、現在の我が社グループの成長はなかったと考えています。再度、改めて御礼を申し上げます。経済情勢が不透明な中、木部社長を筆頭に次の80年、100年に向けてますますご活躍されまことを心より祈念申し上げます」と祝辞を述べた。その後、同社の更なる発展を祈念して、鏡開きが行われた。

威勢よく鏡開き


 

70年の歩み 沿革

1947年 5 月 株式会社富国商会を東京都中央区京橋に創立。工業用ゴム製品の販売を開始。
1951年12月 社名を富国護謨株式会社に変更。
1958年 1 月 本社を東京都港区新橋に移転。
1960年 3 月 資本金1,600万円をもって東京都立川市に関連会社・富国ゴム産業株式会社を設立。ゴム製品の製造販売を行う。
1961年 7 月 東京都東大和市に立川営業所を開設。
1967年10月 愛知県春日井市に中部営業所を開設。
1967年10月 白水ゴム工業株式会社(現 株式会社ティーアールアイサイタマ)に資本参加。
1970年 1 月 社名を富国ゴム株式会社に変更。富国ゴム産業株式会社を合併し、当社の製造部門とする。
1970年10月 東京都大田区大森に本社ビルを竣工、移転。
1973年 1 月 茨城県結城市に北関東営業所を開設し、群馬営業所を合併。
1973年 8 月 損害保険・不動産・リース部門として株式会社富国商会を設立。
1974年 1 月 土浦営業所を北関東営業所に合併。
1974年 9 月 騎西運輸株式会社(現フコク物流株式会社)を設立。
1975年 5 月 福岡県京都郡に九州営業所を開設。
1978年 4 月 中部営業所倉庫部門を愛知県小牧市に移転。
1982年 5 月 埼玉県熊谷市に熊谷出張所を開設。
1987年 3 月 神奈川県厚木市に厚木営業所を開設。
1987年 5 月 創立40周年を期して社名をフコク物産株式会社に変更。
1990年 8 月 創業者木部清社長が会長に、木部清敬副社長が社長に就任。
1990年 9 月 静岡県田方郡に静岡営業所を開設。
1992年 5 月 本社営業部を事業部制に。三重営業所を開設。
1992年12月 中部支店を名古屋駅前に移転。
1994年 4 月 三重営業所を鈴鹿市に移転。
1994年 8 月 香港にFUKOKU(H.K.)CO.,LTD.を設立。
1996年 3 月 静岡フコク株式会社設立。
1997年 5 月 創立50周年を迎え記念式典を行う。
1997年 7 月 創業者木部清会長の社葬を青山葬儀所にて行う。
1999年 1 月 ISO9001認証取得。
2000年 7 月 静岡県田方郡伊豆長岡町に静岡工場を開設。
2001年 1 月 インドネシアジャバベカにP.T.FUKOKU INDUSTR IESINDONESIAを設立。
2001年 8 月 資本金を1億6,200万円に増資。
2001年 9 月 中国東莞にFUKOKU-SPEEDTECH (DONGGUAN) CO.,LTDを設立。
2002年10月 中国上海にFUKOKU (SHANGHAI) CO.,LTDを設立。
2002年12月 中国蘇州にFUKOKU-MARUYOSHI(SUZHOU)CO.,LTDを設立。
2004年 2 月 ISO14001認証取得。
2004年 5 月 中国合肥に合弁会社TRFH CO.,LTD.を設立。
2007年 5 月 創立60周年。
2007年10月 資本金を3億2,400万円に増資。
2009年 6月 愛知県小牧市に小牧物流センターを開設。
2011年 4 月 立川事業所を閉鎖し、埼玉事業所を開設。
2011年11月 九州事業所に新倉庫を新築。
2012年 8 月 埼玉事業所を新築・移転(入間市)。
2013年 3 月 タイ バンコクにFUKOKU INDUSTRY(THAILAND)CO.,LTD. を設立。
2013年 5 月 東京都大田区大森に新本社ビルを竣工。
2014年 3 月 木部清敬社長が死去。木部美枝監査役が社長に就任。
2017年 5 月 創立70周年


 

企業データ◆フコク物産株式会社◆設立:1947年(昭和22年)5月16日◆所在地:東京都大田区大森西2-32-7(本社)◆資本金:3億2400万円◆従業員(グループ)467名(国内217名、海外250名、2015年6月)◆売上高:341億円(2015年5月期)◆事業内容:自動車、OA機器、PC、AV機器、建築、建設機械、医療などに関わる製品◆事業内容:自動車、OA機器、PC、AV機器、建築、建設機械、医療などに関わる製品

本文:4451文字

フコク物産 創立70周年 開発型商社でさらに飛躍

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