東洋ゴム 米子会社のR&D部門を強化 拠点としての機能確立へ

2017年01月11日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は1月11日、北米タイヤ事業のさらなる強化を目的として、米タイヤ製造子会社「トーヨータイヤ・ノース・アメリカ・マニュファクチュアリング(TNA)」内に設置しているR&D部門の商品開発機能と人員を充実・強化し、今年中をめどに現地R&D拠点としての機能確立を図ると発表した。

 2005年12月に操業を開始した同社グループの北米タイヤ製造拠点であるTNAは、同社タイヤ技術開発のマザー拠点である「タイヤ技術センター」(兵庫県伊丹市)と、TNA内に設置しているR&D部門との連携によって商品開発を行ない、高度に自動化した当社独自の最新タイヤ製造工法「A.T.O.M.(Advanced Tire Operation Module)」を用いることで、市場に高品質なタイヤを供給している。

 今回の機能充実は、製品企画や製品設計など商品化に至る各開発ステージの担当者を新たに置き、市場ニーズをダイレクトかつきめ細やかに汲み取り、現地での的確・迅速な商品開発を図るもの。また、R&D部門の担当者を現在の1・5倍に増員するほか、タイヤの静的・動的特性を測定・評価する設備などを新たに導入し、製品評価と開発への迅速なフィードバックを進めていく予定だ。

 同社は、年内をめどに、これら北米現地R&D拠点としての確立を図り、新車装着用タイヤ・市販用タイヤ双方で、より顧客ニーズに密着したスピーディーな商品開発を実現することにより、北米タイヤ事業の経営価値をさらに向上させる。

 TNAは、昨年末に第4期能力増強が完了し、乗用車用タイヤ換算で年産1150万本の供給体制が整い、同社グループでも最大規模のタイヤ製造工場となっている。同社は北米事業をさらに強化するため、1月から本社に管理機能として直轄管理・事業推進を行なう「北米事業推進室」を設置し、迅速な判断と適切な事業経営を推進していくとしている。

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